RIKEN-CEMS ワークショップ 「高圧合成法による環境エネルギー材料の探索」

現在、高度情報化社会と環境循環型社会の両立をめざして、エネルギーの有効利用に貢献する高機能性材料の探索が急務となっている。その際、新しい機能の発現や特性向上が期待され、かつ、設計指針があるにもかかわらず、実際の物質合成が困難なことも多い。これを解決する大変有効な手段のひとつが高圧合成法である。この方法を用い、閉鎖系における高反応性や高圧相の急冷安定化により、これまでにも多くの超伝導体、磁性体、誘電体、熱電変換材料などが生み出されてきた。幸い我が国は、高圧合成の研究において装置、人材、技術ともに充実しており、世界に先駆ける数多くの成果を発表してきた。今回、化学、物理、材料など様々な分野からの研究者にお集まりいただき、高圧合成の材料探索に限定したユニークな研究会を開くことで、今後の環境エネルギー物質の探索および開発の新たな可能性を議論したい。

日程

2013年12月26日(木) 9:50~17:30

開催場所

理化学研究所 フロンティア中央研究棟3F会議室

プログラム

9:50 はじめに 山本文子(理化学研究所)

 (座長: 伊豫 彰)

10:00 関根ちひろ(室蘭工業大学) 「金属プニクタイドの高圧合成~スクッテルダイト化合物を中心として」

10:35 稲熊 宜之 (学習院大学) 「極性構造をもつぺロブスカイト関連化合物の高圧合成と機能開拓」

11:10 糀谷 浩(学習院大学) 「ポストペロブスカイト型酸化物およびフッ化物の高圧合成と結晶化学」

11:45 上原政智(横浜国立大学) 「アンチぺロブスカイト超伝導体の高圧合成」

12:20 昼食

(座長: 稲熊 宜之)

13:20 滝澤 博胤(東北大学) 「超高圧力場を反応場とした新物質探索~周期表を眺めながら」

13:55 福岡 宏(広島大学) 「高圧反応を利用した新規Ge化合物の合成と超伝導」

14:30 川嶋 哲也(物質材料研究機構) 「炭酸塩触媒によるホウ素ドープダイヤモンドの高圧合成と超伝導」

15:05 中野 智志(物質材料研究機構) 「軽元素水素化物の高圧構造変化・高密度化挙動」

15:40 休憩

(座長: 滝澤 博胤)

15:55 伊豫 彰(産業総合技術研究所) 「高圧合成法を活用した鉄系超伝導体の開発」

16:30 佐藤 博彦(中央大学) 「水熱法による遷移金属酸化物の合成」

17:05 山本 文子(理化学研究所) 「水銀を含む遷移金属酸化物の高圧合成」

17:30 終了予定

言語: 日本語

形式: 公開、事前登録なし(参加費:無料)

主催: 理化学研究所 創発物性研究センター

協賛: 日本高圧力学会