量子凝縮体研究チーム

主宰者

主宰者名 上田 正仁 Masahito Ueda
学位 理学博士
役職 チームリーダー
略歴
1988 日本電信電話株式会社基礎研究所 研究員
1994 広島大学工学部第二類電子物性大講座 助教授
2000 東京工業大学大学院理工学研究科物性物理学専攻 教授
2008 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 教授 (現職)
2014 理化学研究所 創発物性科学研究センター 量子情報エレクトロニクス部門 量子凝縮体研究チーム チームリーダー (現職)

研究室概要

量子、量子測定、情報、熱力学、機械学習の境界領域において物理学のフロンティアを開拓することを目指している。特に、相互作用の強さを含めたほとんどの物質パラメータが人工制御可能な冷却原子気体を舞台として、非平衡開放量子系の物理や量子熱力学の研究をおこなう。

研究分野

物理学、工学、数学、学際研究

キーワード

冷却原子
ボース・アインシュタイン凝縮
非平衡開放量子系
量子熱力学

研究紹介

ボース・アインシュタイン凝縮体におけるトポロジカル励起の研究

冷却原子気体は相互作用の強さと符号をはじめとする、系を特徴づけるほとんどすべてのパラメータを高い精度で制御できる理想的な人工量子物質である。我々はこの高い制御性を用いて、冷却原子気体、とりわけ、そのボース・アインシュタイン凝縮体におけるトポロジカル励起の研究を行ってきた。系を特徴づけるパラメータを突然変化させると、秩序変数が断熱的に応答することができず、量子渦やスピン渦のようなトポロジカル励起がいわゆるキブル・ズーレック機構によって発生する。また、光格子に閉じ込められた反強磁性的な相互作用をするボース・アインシュタイン凝縮体に外部磁場を印可することによってノットと呼ばれる興味深いトポロジカル励起が発生することを見出した。

スピン2ボース・アインシュタイン凝縮体の基底状態の相図
どの相に属するかによって、異なったタイプのトポロジカル励起が生じる

メンバー一覧

上田 正仁 Masahito Ueda

チームリーダー masahito.ueda[at]riken.jp

Xingyuan Zhang

客員研究員

主要論文

  1. L. Dabelow, and M. Ueda

    Three learning stages and accuracy-efficiency tradeoff of restricted Boltzmann machines

    Nat. Commun. 13, 5474 (2022)
  2. E. Yukawa, and M. Ueda

    Morphological Superfluid in a Nonmagnetic Spin-2 Bose-Einstein Condensate

    Phys. Rev. Lett. 124, 105301 (2020)
  3. K. Kawabata, K. Shiozaki, M. Ueda, and M. Sato

    Symmetry and Topology in Non-Hermitian Physics

    Phys. Rev. X 9, 041015 (2019)
  4. K. Kawabata, S. Higashikawa, Z. Gong, Y. Ashida, and M. Ueda

    Topological unification of time-reversal and particle-hole symmetries in non-Hermitian physics

    Nat. Commun. 10, 297 (2019)
  5. Z. Gong, Y. Ashida, K. Kawabata, K. Takasan, S. Higashikawa, and M. Ueda

    Topological Phases of Non-Hermitian Systems

    Phys. Rev. X 8, 031079 (2018)

研究紹介記事

お問い合わせ

〒351-0198

埼玉県和光市広沢2-1

E-mail:
masahito.ueda[at]riken.jp

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