研究紹介記事
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- 2023年04月10日 Modeling longer-lived holes in silicon quantum dots
- The development of quantum computers will benefit from a new model that models spin in tiny silicon dots
主宰者名 | Daniel Loss | ||||||||||||||||||||
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学位 | Ph.D. | ||||||||||||||||||||
役職 | チームリーダー | ||||||||||||||||||||
略歴 |
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当チームでは半導体、磁性ナノ構造におけるスピンとトポロジカル現象を中心として量子物性理論の研究を行っている。我々は固体中の新規なスピン/トポロジカル相や新たな機構の探索をテーマとしている。具体的には、螺旋状のスピン構造、トポロジカル絶縁体、トポロジカル超伝導体などに注目している。これらはマヨラナフェルミオンやパラフェルミオンのようなトポロジカル量子状態を実現する可能性を秘めている。また、一次元系と準一次元系の朝永ーラッティンジャー液体、半導体中の核スピンや低次元系の多体効果、(分数)量子ホール効果、強相関電子系、スピン軌道相互作用、量子輸送現象にも注目する。
物理学
強相関電子系
ナノデバイス
スピン-軌道相互作用
トポロジカル量子物質
マヨラナフェルミオンとパラフェルミオン
一次元のヘリカル液体は特定の凝縮系の境界に現れる。代表的な二つの例は二次元トポロジカル絶縁体として知られる量子スピンホール絶縁体のエッジと三次元トポロジカル絶縁体の表面である。このような状態の存在は、その非自明なバルクトポロジーを示す証左となる。我々は、ヘリカル液体の実現、トポロジカルな保護と安定性、あるいは実験的な特性評価の可能性など、様々な側面について研究している。特に、近接場誘起のトポロジカル超伝導に注目し、その結果得られるマヨラナ束縛状態を用いたトポロジカル量子計算への興味深い応用を可能にする。
高次のトポロジカル絶縁体は、近年のトポロジカル物性の研究で実現した系である。これらはバルクや表面では絶縁であるが、二つの面の境界、つまりエッジ(辺)では進行波の状態をもつ。我々はこの高次のトポロジカル絶縁体と超伝導近接効果による、調整不要なマヨラナ・クラマース対の実現を可能にする系を設計した。
我々の手法は、ビスマス細線に超伝導体をハーフカバーで取り付けるという、既存の実験的技術で実現可能なものである。つまり、高次のトポロジカル絶縁体上の、ヘリシティが同一の2辺にまたがるようにs波超伝導体を接合すると、適度な電子間相互作用により1辺でよりも2辺間でのペアリングを好むことから、マヨラナ・クラマース対が形成されることが分かった。結果として、この手法では磁場や局所的なゲートを必要としない。これはトポロジカルな状態の探索において強く望まれてきた性質である。
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これまでのトポロジカル物質の静的特性に関する精力的な研究を背景に、最近、非平衡系に内在するトポロジカル特性を解明しようという試みがなされている。粒子間相互作用のある二次元電子系はボゾン化により、一次元Luttinger液体とみなせるRashbaナノワイヤーの弱結合系(図:参照)から成る異方性の強い二次元系とみなすことができ、その解析はより容易となる。これにより、外場により非平衡状態に駆動された二次元トポロジカル絶縁体およびWeyl半金属系のFloquet状態を導入することができる。特筆すべきは、同様の手順により、分数電荷を有する領域を調べることができ、そうした分数トポロジカル絶縁体および分数Weyl半金属系のFloquet状態を構成することが可能となる。
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Daniel Loss |
チームリーダー | loss.daniel[at]riken.jp | |
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Peter Stano |
上級研究員 | peter.stano[at]riken.jp | |
仲澤 一輝 Kazuki Nakazawa |
研究員 | kazuki.nakazawa[at]riken.jp | |
Guanxiong Qu |
特別研究員 | guanxiong.qu[at]riken.jp |
Charge-Noise-Induced Dephasing in Silicon Hole-Spin Qubits
Helical liquids in semiconductors
Universal conductance dips and fractional excitations in a two-subband quantum wire
Degeneracy lifting of Majorana bound states due to electron-phonon interactions
Majorana Kramers Pairs in Higher-Order Topological Insulators
〒351-0198
埼玉県和光市広沢2-1
E-mail:
loss.daniel[at]riken.jp